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2010年10月29日 (金)

トリ捕りの話

 とある街の一角に,公園があった
 誰でも自由に入って遊べる,みんなの公園だ

 毎年この時期になると,いろんな野生のトリがやってくる 
 公園の近くに住むジョバンニは,野生のトリたちを眺めるのが好きだった
 トリというのはなかなか頭のいい動物である
 ピーチクパーチクと,まるで人間と同じ様に会話している

 ところが,となり街からトリたちを殺しに来る人がいる
 特殊なボウガンで,トリたちを狙って撃つ
 矢にはワイヤが繋がれており,捕まえたトリをたぐり寄せて,袋に入れて殺してしまう
 そうやって捕ったトリは,家で食べてしまう
 彼らは明らかにジョバンニとは違った世界の住人である
 キツネのようにつりあがった目をしたその顔つきも,みるからに異相である

 その日も,ジョバンニは友人のカムパネルラと一緒に,トリたちを眺めていた
 すると,トリ捕りの奴らが,ボウガンを片手にぞろぞろとやって来た
 彼らは,物陰にひそんで,トリを狙う
 狙いを定めて放たれた矢は,トリの心臓をつらぬく
 ジョバンニ達の目の前で,一匹,また一匹と,トリが殺されてゆく

ジョバンニ 「やめろ! トリたちを殺すな!」

トリ捕り 「誰だね君たちは? 君達に我々を止める権利はない」

ジョバンニ 「ここは公園だ! 勝手に野生動物を殺さないでくれ!」

トリ捕り 「我々にとっては今晩の大切なオカズなのだ。 野生だろうと家畜だろうと関係ないのだ」

カムパネルラ 「肉なら,お店で売ってるのを買って食べればいいじゃないか」

トリ捕り 「ほほう,君がカムパネルラか。 たしか君んちの親父さんは養鶏場を経営してるからね。 そうやって肉を買わせて儲けようという魂胆だろう。 そうはいかない。 鶏なんぞに興味は無い。 我々はあのトリが食べたいのだ」
 
ジョバンニ 「そんなんじゃない! ぼくたちが公園でトリを可愛がっているのを知ってるだろう? どうしてそんな意地悪をするんだ!?」

トリ捕り 「意地悪? 意地悪はそっちだろう。 どうして我々の食生活に文句をいうのかね? 君たちこそなんだ,トリを可愛がっているくせにニワトリは平気で食うのか? おかしいではないか」

ジョバンニ 「野生のトリをウォッチングするくらい,いいじゃないか。 そんなにトリが食べたいなら,自分ちの庭で捕まえればいいじゃないか」

トリ捕り 「うちの庭のトリは,もう捕り尽してしまったのだよ」

ジョバンニ 「ここはみんなの公園だぞ。 ぼくらの目前で動物が殺されるのを,黙って見過ごすわけには行かない」

トリ捕り 「少しくらい殺したって,トリはいなくなりゃしない。 ちょっとまびいたくらいの方がちょうどよいのだ」

カムパネルラ 「トリ達が可哀相じゃないか! こんど殺したら,ゆるさないからな!」

 さて,ジョバンニ達とトリ捕りの会話,あなたはどちらが正しいと思う?

 

太地町とシー・シェパード、11月に対話集会
 http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20101026-00000085-yom-soci

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